マッチングアプリで知り合った相手から、お金の話が出た。
最初は少額だった。困っていると言われた。投資の話をされた。結婚を考えていると言われた。会う約束をしていたのに、送金した後から連絡が取りづらくなった。
このような相談は少なくありません。
マッチングアプリは出会いのきっかけになる一方で、恋愛感情や信頼を利用した詐欺に使われることがあります。相手が本当に困っているのか、それとも最初から金銭目的だったのか。被害に遭った直後は、本人ほど判断が難しくなります。
大切なのは、感情のまま相手を追いかけることではありません。まず、やり取り、送金記録、相手のプロフィール、LINE、振込先などを消さずに残すことです。
この記事では、マッチングアプリ詐欺に多い手口、騙されたかもしれない時の対処法、残すべき証拠、警察・弁護士・探偵へ相談する時の考え方を整理します。
この記事はこのような方に向いています
- マッチングアプリで知り合った相手にお金を渡してしまった方
- 投資、結婚、病気、生活費などを理由に金銭を要求されている方
- 相手と連絡が取れなくなり、警察・弁護士・探偵のどこへ相談すべきか迷っている方
目次
マッチングアプリ詐欺かもしれないと感じた時に最初にやること
相手に騙されたかもしれないと思った時、すぐに問い詰めたくなる気持ちは自然です。
ただ、ここで感情的なメッセージを送り続けると、相手がアカウントを消したり、LINEをブロックしたり、証拠を消したりすることがあります。
まずやることは、相手を責めることではなく、証拠を残すことです。
- マッチングアプリ内のプロフィール画面
- アプリ内のメッセージ履歴
- LINEやSNSのやり取り
- 相手が送ってきた写真
- 送金記録、振込先、口座名義
- 電子マネー、ギフトカード、暗号資産などの送付履歴
- 相手が名乗っていた氏名、勤務先、住所、電話番号
- 会う約束をしていた日時や場所
スクリーンショットは、できれば日時が分かるように保存してください。
相手のアカウントが消える前に、プロフィール、顔写真、自己紹介文、ID、やり取りの流れを残しておくことが重要です。
送金している場合は、振込明細、送金履歴、レシート、銀行アプリの画面なども消さずに保管します。
マッチングアプリ詐欺で多い手口
マッチングアプリ詐欺にはいくつかの型があります。
どの手口にも共通しているのは、最初からお金の話をするのではなく、先に信頼や好意を作ることです。
投資や副業に誘導される
最近多いのが、投資や副業に誘導する手口です。
最初は恋愛や日常会話から始まり、しばらくすると「資産運用をしている」「副業で収入が増えた」「一緒にやれば利益が出る」といった話になります。
最初に少額を入金させ、画面上では利益が出ているように見せることもあります。
しかし、出金しようとすると手数料、税金、保証金などの名目でさらにお金を求められます。
この段階まで進んでいる場合、相手本人だけでなく、詐欺サイトやグループが関与している可能性もあります。
結婚や交際を理由にお金を求められる
「結婚を考えている」「あなたと一緒になりたい」と言いながら、お金の相談をしてくる相手にも注意が必要です。
理由はさまざまです。
親の入院費、仕事のトラブル、借金返済、引っ越し費用、会いに行くための交通費、新生活の準備費用。
話だけ聞くと、助けてあげたくなる内容が多いです。
ただ、まだ会った回数が少ない相手や、身元をはっきり確認できていない相手から金銭を求められた場合は、そこで一度止まるべきです。
本当に交際や結婚を考えている相手なら、金銭の負担を一方的に押しつける前に、事情を説明し、家族や専門家に相談するはずです。
第三者が出てきて金銭を要求される
実際に会った後、突然「夫」「彼氏」「知人」「関係者」を名乗る人物が出てきて、金銭を要求されることがあります。
いわゆる美人局に近い形です。
「既婚者だった」「未成年だった」「迷惑をかけた」「会社や家族に知らせる」などと言われると、怖くなって支払ってしまう人もいます。
このような場面では、その場で現金を渡さないことが重要です。
相手の言い分が本当かどうかを確認しないまま支払うと、さらに要求が続くことがあります。
商品・セミナー・ネットワークビジネスに誘導される
恋愛目的で会ったはずなのに、途中から商品、投資セミナー、副業、ネットワークビジネスの話に変わることがあります。
「一緒に成長したい」「将来のために勉強しよう」「信頼できる人を紹介したい」と言われ、第三者との面会を勧められる流れもあります。
恋愛の話よりも、収入、成功、投資、仲間、セミナーの話が増えてきたら注意してください。
相手の目的が交際ではなく、契約や勧誘である可能性があります。
海外在住を名乗るロマンス詐欺
海外在住、軍人、医師、経営者、投資家などを名乗り、強い愛情表現で近づいてくる手口もあります。
会ったことがないのに結婚や将来の話が早い。日本へ行くための費用、荷物の受け取り、税金、関税、手数料などを理由にお金を求められる。
このような流れは、国際ロマンス詐欺でよく見られます。
顔写真やプロフィールが本物に見えても、それだけで信用してはいけません。写真が他人のものだったり、複数の相手に同じ文章を送っていたりすることもあります。
マッチングアプリ詐欺を疑うサイン
詐欺かどうかを一つの言動だけで判断するのは難しいです。
ただ、いくつかの違和感が重なっている場合は、かなり慎重に見た方がよいです。
- 会った回数が少ないのに結婚や将来の話が早い
- すぐにLINEや外部SNSへ移動したがる
- プロフィール写真が整いすぎている
- 仕事や住所、家族の話になると曖昧になる
- 投資、副業、暗号資産、海外送金の話が出る
- 少額のお金から頼まれる
- 第三者との面会を勧められる
- お金を渡した後に連絡頻度が落ちる
- 返金を求めると怒る、泣く、責める、逃げる
一つだけなら事情があるかもしれません。
しかし、複数当てはまるなら、これ以上お金を渡す前に相談してください。
騙されたと思った時に残すべき証拠
マッチングアプリ詐欺では、証拠が残っているかどうかで、その後の動きやすさが変わります。
相手がアカウントを削除した後では、情報を集めるのが難しくなることがあります。
やり取りの記録
アプリ内のメッセージ、LINE、SMS、メール、SNSのDMは保存します。
特に、お金を求められた理由、金額、返済の約束、会う約束、相手が名乗った情報は重要です。
送金に関する記録
銀行振込、電子マネー、ギフトカード、暗号資産、現金手渡しなど、どの方法でお金を渡したかを整理します。
振込先の口座名義、日時、金額、メモ、レシート、送金画面は必ず残してください。
相手のプロフィール情報
名前、年齢、写真、職業、居住地、自己紹介文、アプリID、LINE ID、SNSアカウントなどを保存します。
後から相手がプロフィールを変えたり、退会したりすることがあるため、早めに残しておくことが大切です。
会った時の情報
実際に会っている場合は、会った日時、場所、飲食店、ホテル、移動手段、相手の服装、会話の内容をメモしておきます。
記憶は時間が経つほど曖昧になります。早めに書き出してください。
マッチングアプリ詐欺に遭った時の相談先
被害に気づいた時、どこへ相談すればよいのか分からなくなる人は多いです。
相談先によって役割が違います。
アプリ運営に通報する
相手のアカウントがまだ残っている場合は、アプリ運営へ通報します。
通報する時は、相手のプロフィール、やり取り、金銭要求の内容を整理して伝えるとよいです。
ただし、運営への通報だけで返金や相手の特定まで進むとは限りません。
警察に相談する
詐欺の疑いが強い場合、多額の被害がある場合、脅しや恐喝に近い内容がある場合は、警察へ相談します。
相談する時は、被害の流れを時系列でまとめておくと話が伝わりやすくなります。
- いつアプリで知り合ったか
- いつLINEへ移動したか
- いつ、何の理由でお金を求められたか
- いくら、どの方法で送ったか
- 相手と連絡が取れなくなった時期
感情を説明するより、事実を順番に並べる方が相談しやすくなります。
国民生活センターや消費生活センターに相談する
商品購入、投資話、セミナー契約、ネットワークビジネスなどが絡む場合は、消費生活センターへの相談も選択肢になります。
契約内容や支払方法によって、対応の仕方が変わる場合があります。
返金や請求は弁護士に相談する
貸したお金、立て替えたお金、投資名目で渡したお金、結婚を前提に渡したお金を取り戻したい場合は、弁護士へ相談する領域です。
探偵は返金交渉や損害賠償請求を行う立場ではありません。
返金請求、慰謝料、訴訟、内容証明、交渉の可否は弁護士に確認する必要があります。
相手の実在確認や所在確認が必要な時は探偵へ
相手が本名を名乗っていたのか、実在する人物なのか、話していた勤務先や住所に矛盾がないか。
このような確認が必要な場合、探偵への相談が選択肢になります。
ただし、探偵に相談すれば必ず相手が分かるわけではありません。持っている情報の量や正確性によって、調査できる範囲は変わります。
探偵ができるのは、相手を罰することではなく、今ある情報を整理し、必要に応じて実在確認や所在確認を行うことです。
探偵に相談できること・できないこと
マッチングアプリ詐欺の相談では、「相手を見つけてほしい」「本名を知りたい」「返金させたい」という声があります。
ただ、探偵にできることとできないことは分けて考える必要があります。
| 相談内容 | 対応の考え方 |
| 相手が実在する人物か確認したい | プロフィール、電話番号、SNS、勤務先情報など、持っている情報を整理したうえで確認可能な範囲を判断します。 |
| 連絡が取れなくなった相手の所在を確認したい | 氏名、住所、勤務先、電話番号、写真、会った場所など、情報量によって調査可否が変わります。 |
| 弁護士へ相談する前に情報を整理したい | やり取り、送金記録、相手の情報を整理し、今後の相談材料をまとめます。 |
| 返金交渉をしてほしい | 返金交渉や損害賠償請求は弁護士の領域です。探偵が交渉代理を行うことはできません。 |
| 相手を懲らしめたい | 報復目的、脅し、違法な接触を目的とする依頼には対応できません。 |
探偵への相談は、相手を追い詰めるためではなく、事実を確認し、次の判断材料をそろえるために行うものです。
相談例
マッチングアプリ詐欺で費用が変わる理由
探偵に相談する場合、費用は一律ではありません。
相手について分かっている情報、被害額、連絡が取れなくなってからの期間、実際に会ったことがあるかどうかで、確認できる範囲が変わります。
| 情報の種類 | 確認時のポイント |
| 氏名・生年月日が分かる | 情報が正しいかどうかで調査の進め方が変わります。 |
| 電話番号やLINE IDが分かる | 連絡手段だけでは判断できないため、他の情報と組み合わせて確認します。 |
| 勤務先や住所を聞いている | 実在性や矛盾の有無を確認する材料になります。 |
| 実際に会っている | 会った場所、日時、会話内容、移動手段などが手がかりになることがあります。 |
| 送金記録がある | 警察や弁護士へ相談する際にも重要な資料になります。 |
費用を判断する前に、まず手元にある情報を整理してください。
情報が少ない場合でも相談できることはありますが、何を確認したいのかを明確にしておくことが大切です。
まとめ
マッチングアプリで知り合った相手に騙されたかもしれないと思った時、最初に必要なのは、相手を責めることではありません。
プロフィール、メッセージ、LINE、送金記録、相手が名乗っていた情報を残すことです。
詐欺かどうかを判断するには、感情ではなく、やり取りとお金の流れを見なければなりません。
相手が消えた後に証拠を集めようとしても、アカウントが削除されていたり、LINEをブロックされていたりして、情報が残らないことがあります。
マッチングアプリ詐欺に遭った可能性がある場合は、アプリ運営、警察、消費生活センター、弁護士、探偵の役割を分けて考えてください。
日東探偵社では、マッチングアプリで知り合った相手との金銭トラブル、連絡不能、実在確認、所在確認に関する相談について、現在分かっている情報を整理しながら、調査の可否や費用の見通しをご案内しています。
この記事の監修者
株式会社Nitto(日東探偵社)本部
記事の監修担当者:獅子田純華
人探し・所在確認・マッチングアプリで知り合った相手との金銭トラブルに関する相談実績を重ねてきた調査担当者。
連絡が取れなくなった相手の実在確認、所在確認、弁護士や警察への相談前に必要となる情報整理について、相談内容と目的を確認しながら対応する日東探偵社の代表。

