社員が無断欠勤を続けている時の対応|会社側でできる確認と所在調査

社員が無断欠勤を続けている時の対応と所在調査

社員が突然出社しなくなり、電話にもメールにも反応がない。

会社としては、単に「休んでいるだけ」で済ませられない場面があります。

担当していた仕事は止まります。取引先への説明も必要になります。会社の鍵、貸与したスマホやパソコン、制服、顧客情報、売上金などを持ったまま連絡が取れない場合、会社側の不安はさらに大きくなります。

ただし、無断欠勤が続いているからといって、最初から「逃げた」「悪意がある」と決めつけるのは危険です。

病気、事故、精神的な不調、職場トラブル、家庭の問題、借金など、本人が連絡できない状態にある可能性もあります。

この記事では、社員が無断欠勤を続けている時に会社側が最初に確認すべきこと、警察や家族への相談、労務対応で注意すべき点、所在確認を検討する場面について整理します。

この記事はこのような方に向いています

  • 社員が無断欠勤を続けていて困っている経営者・人事担当者
  • 本人へ連絡しても反応がなく、安否が心配な方
  • 会社の鍵、貸与品、顧客情報、売上金などの確認が必要な方
  • 警察、社労士、弁護士、探偵のどこに相談すべきか迷っている方

社員が無断欠勤を続けている時に会社がまず確認すること

社員が来ない。連絡も取れない。

この時、会社側が最初に考えるべきことは、処分ではありません。まずは安否確認です。

本人が意図的に出社を拒んでいる場合もありますが、事故、急病、精神的な不調、家庭内トラブルなどで連絡できない状態になっている可能性もあります。

一方で、会社としては業務の穴を埋める必要があります。貸与品や会社情報の管理、取引先への対応、給与や退職処理の問題も出てきます。

つまり、無断欠勤への対応では「本人の安否確認」と「会社を守る対応」を分けて考えることが大切です。

会社側で最初に行う確認

無断欠勤が続く社員への対応は、順番を間違えると余計なトラブルになります。

感情的に動く前に、連絡記録と確認内容を残しながら進めてください。

本人へ電話・メール・社内連絡ツールで連絡する

まずは、本人に連絡します。

電話、メール、SMS、LINE、社内チャット、業務用アプリなど、会社が通常使っている連絡手段で確認します。

この時に大切なのは、責める文章を送らないことです。

「なぜ来ない」「今すぐ連絡しろ」といった強い文面ではなく、最初は安否確認を優先した文章にします。

送る文面の例

「本日出社が確認できず、連絡しています。体調や事故などが心配です。確認でき次第、折り返しをお願いします。」

「安否確認のため連絡しています。返信が難しい場合は、短文でも構いませんので状況だけ知らせてください。」

連絡した日時、手段、送った内容、反応の有無は記録しておきます。

あとで労務対応を考える場合にも、会社がどのような確認をしたかが重要になります。

緊急連絡先や家族へ確認する

本人と連絡が取れない場合は、入社時に登録されている緊急連絡先や家族へ確認します。

ここでも、いきなり「無断欠勤していて困っている」と責めるのではなく、安否確認として連絡する方がよいです。

確認する内容は、次のようなものです。

  • 本人と連絡が取れているか
  • 体調不良や事故の話を聞いていないか
  • 自宅に戻っているか
  • 最近、仕事や人間関係で悩んでいなかったか
  • 会社から連絡していることを本人に伝えられるか

家族が事情を知らない場合もあります。

その場合でも、安否に関わる可能性があるため、冷静に状況を共有してください。

自宅訪問は安否確認を目的に慎重に行う

本人、家族、緊急連絡先のいずれにも連絡が取れない場合、自宅確認を検討する場面もあります。

ただし、自宅訪問は慎重に行うべきです。

目的は、本人を責めることではありません。安否確認です。

賃貸住宅の場合、会社の担当者だけで室内に入ることはできません。管理会社、家族、警察など、状況に応じて適切な関係者へ相談してください。

室内で倒れている、急病、自傷、事件・事故の可能性があると感じる場合は、会社だけで判断せず警察へ相談する必要があります。

会社の鍵・貸与品・顧客情報を確認する

社員が無断欠勤を続けている時、会社側が見落としてはいけないのが貸与品と情報管理です。

本人の安否確認と同時に、会社の損失や情報漏えいのリスクも確認します。

  • 会社の鍵やセキュリティカード
  • 貸与したスマホ、パソコン、タブレット
  • 制服、社用車、工具、備品
  • 顧客情報、契約書、見積書、社外秘資料
  • 売上金、預かり金、経費精算の未処理
  • 取引先との未完了案件

会社管理の端末や業務用アカウントを確認する場合は、就業規則や社内規程の範囲で行います。

私物のスマホ、個人SNS、個人メールへ勝手にアクセスすることは避けてください。

社員が突然来なくなる背景

無断欠勤が続くと、会社側は怒りや不信感を抱きます。

ただ、社員が突然来なくなる背景は一つではありません。

原因を決めつけず、可能性を分けて考えることで、対応を誤りにくくなります。

体調不良や精神的な限界

急病、入院、事故、うつ状態、強い不安、睡眠不足などで、連絡できない状態になっていることがあります。

普段は真面目に働いていた社員ほど、限界まで我慢してから突然来なくなることもあります。

遅刻や欠勤が増えていた、表情が暗かった、ミスが続いていた、上司との会話を避けるようになっていた場合は、精神的な不調も考える必要があります。

職場トラブルや人間関係

上司との関係、同僚との不仲、ハラスメント、取引先とのトラブルなどが原因になることもあります。

社員本人が会社に相談できず、出社しない形で距離を取ってしまうケースです。

この場合、本人だけを責めても問題が見えません。

同じ部署の社員や直属の上司から、最近の様子や業務上のトラブルを確認する必要があります。

借金や金銭問題

借金、ギャンブル、社内外での金銭トラブル、売上金や預かり金の問題が絡んでいるケースもあります。

会社のお金や顧客からの預かり金が関係している場合は、感情的に追及する前に、事実関係と証拠を整理します。

金銭被害が疑われる場合は、弁護士や警察への相談も検討するべきです。

退職を言い出せず出社しなくなる

退職を言い出せず、そのまま出社しなくなる人もいます。

会社への不満、人間関係、仕事への限界、転職先の決定など、理由はさまざまです。

この場合でも、会社側は就業規則、連絡記録、貸与品、未処理業務を確認しながら、労務上の手続きを進める必要があります。

「来ないなら解雇」で終わらせるのではなく、段階を踏むことが大切です。

事件や事故に巻き込まれている可能性

本人とまったく連絡が取れない。家族も知らない。自宅にもいない。職場にも来ていない。

このような場合は、事件や事故の可能性も考える必要があります。

特に、持病がある、自傷をほのめかしていた、職場で大きなトラブルを抱えていた、金銭問題がある場合は、警察への相談を後回しにしない方がよいです。

警察や家族へ相談すべきケース

社員の無断欠勤が続いている場合でも、すべてを会社だけで抱える必要はありません。

次のような状況では、家族や警察への相談を早めに検討してください。

  • 本人、家族、緊急連絡先のすべてと連絡が取れない
  • 自宅にも戻っていない可能性がある
  • 病気、事故、自傷の可能性がある
  • 職場トラブルや金銭問題を抱えていた
  • 会社の鍵、貸与品、顧客情報、売上金を持ったまま所在が分からない

行方不明者届は、親族だけでなく、雇用主など社会生活上で密接な関係を持つ人が相談できる場合があります。

会社として相談する場合は、本人の氏名、住所、生年月日、勤務先、最後に出社した日、最後に連絡が取れた日時、緊急連絡先、持ち出している会社物品などを整理しておくと説明しやすくなります。

会社がやってはいけない対応

無断欠勤が続くと、会社側も感情的になりやすくなります。

しかし、対応を間違えると、労務トラブルや個人情報の問題に発展します。

感情的に即解雇を決める

無断欠勤が続いているからといって、すぐに解雇を決めるのは危険です。

解雇には、客観的に合理的な理由と、社会通念上の相当性が求められます。

会社としては、本人への連絡、緊急連絡先への確認、就業規則の確認、通知方法、記録の整理などを行う必要があります。

判断に迷う場合は、社労士や弁護士に相談した方が安全です。

私物端末や個人アカウントを勝手に見る

会社管理の端末や業務用アカウントであっても、確認できる範囲は社内規程や業務上の必要性によって変わります。

本人の私物スマホ、個人SNS、個人メールへ無断でアクセスすることは避けるべきです。

所在確認やトラブル対応を急ぐ場面でも、個人情報の扱いには注意が必要です。

周囲に一方的な噂を広げる

「逃げた」「お金を持ち逃げした」「問題社員だった」といった言い方を社内外に広げるのは避けるべきです。

事実が確認できていない段階で断定すると、名誉や信用の問題になります。

社内で共有する場合も、必要な範囲に絞り、業務上の引き継ぎや安否確認に必要な内容だけにしてください。

労務対応と所在確認は分けて考える

社員が無断欠勤を続けている時、会社側は2つの問題を同時に抱えます。

一つは、労務上の対応です。

欠勤扱いにするのか、休職の可能性があるのか、退職意思を確認するのか、解雇手続きに進むのか。ここは就業規則や労働法の問題です。

もう一つは、所在確認です。

本人が無事なのか、どこにいるのか、会社の貸与品や情報はどうなっているのか。ここは安否確認と事実確認の問題です。

この2つを混ぜると、対応を誤ります。

労務処理は社労士や弁護士へ、所在確認や安否確認は警察や探偵へ。状況によって相談先を分けることが大切です。

探偵に所在調査を相談する前に整理する情報

警察や家族への確認を行っても状況が分からない場合、探偵へ所在確認を相談する選択肢もあります。

ただし、目的は社員を追い詰めることではありません。

本人の安否、会社の貸与品、顧客情報、労務上の判断材料を整理するための確認です。

相談前には、次の情報をまとめておくと話が進めやすくなります。

  • 社員の氏名、生年月日、住所、連絡先
  • 勤務先での所属部署、役職、業務内容
  • 最後に出社した日、最後に連絡が取れた日時
  • 無断欠勤が始まる前の様子
  • 緊急連絡先や家族への確認状況
  • 会社の鍵、貸与品、顧客情報、売上金などの有無
  • 職場トラブル、金銭トラブル、健康面の不安
  • 警察、社労士、弁護士への相談状況

情報が整理されているほど、所在確認の必要性や調査の範囲を判断しやすくなります。

社員の無断欠勤・所在確認に関する相談事例

相談者は、都内で小規模な会社を経営する男性でした。

ある社員が体調不良を理由に欠勤したまま、数日経っても出社しなくなりました。

最初は「少し休めば戻るだろう」と考えていましたが、電話にもメールにも反応がなく、緊急連絡先にもつながらない状態が続きました。

さらに、その社員は会社の鍵と貸与スマホを持ったままで、取引先との未完了案件も抱えていました。

社内では「退職したいだけではないか」という声もありましたが、普段から責任感のある社員だったため、経営者は事故や精神的な不調も心配していました。

このようなケースでは、会社側が感情的に処分を進めるのではなく、まず本人への連絡記録、緊急連絡先への確認、貸与品や業務上の影響、警察や専門家への相談状況を整理することが大切です。

所在確認を検討する場合も、目的は社員を責めることではありません。本人の安否と、会社として必要な事実を確認することが中心になります。

まとめ|無断欠勤は責める前に安否確認と会社の損失確認を行う

社員が無断欠勤を続けている時、会社側はすぐに困ります。

業務の穴、取引先対応、貸与品、会社の鍵、顧客情報、売上金など、確認すべきことが一気に増えるからです。

しかし、最初から「逃げた」「悪意がある」と決めつけるのは危険です。

まずは本人へ連絡し、緊急連絡先や家族へ確認し、必要に応じて自宅確認や警察相談を進めます。

同時に、会社の貸与品や情報管理、就業規則、連絡記録、労務処理についても整理してください。

労務対応は社労士や弁護士、安否確認や所在確認は警察や探偵というように、相談先を分けて考えることが重要です。

日東探偵社では、社員が無断欠勤を続けて所在が分からないというご相談について、会社側で確認済みの内容、警察や家族への相談状況、貸与品や業務上の影響を整理しながら、所在確認の必要性をご案内しています。

この記事の監修者

監修者情報

株式会社Nitto(日東探偵社)本部
記事の監修担当者:獅子田純華
人探し・所在確認・行方調査の相談実績を重ねてきた調査担当者。
社員の無断欠勤、職場関係者の所在確認、会社側の安否確認相談など、相談目的と事実確認の必要性を整理しながら対応する日東探偵社の代表。

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