この記事では、家出人(失踪者)の捜索を警察に相談するメリット・デメリット、そして探偵に依頼するメリット・デメリットをそれぞれご紹介します。
家出人(失踪者)を探したいけれど、警察と探偵どちらに相談や依頼すればよいのかわからないと悩む人は多いですよね。警察への相談、探偵への依頼それぞれのメリット・デメリットを知れば、どちらに相談すればよいのか分かり、選択しやすくなります。
家出人(失踪者)を早く探し出したいという人は、ぜひ参考にしてください。
この記事はこのような人におすすめな記事です!
- 家出人(失踪者)を早く探し出したい人
- 警察に相談、探偵に依頼、どちらにすればよいかわからない人
- 警察に相談するメリットとデメリットを知りたい人
- 探偵に依頼するメリットとデメリットを知りたい人
- 行方不明者(家出人)について知りたい人
- 行方不明者届と失踪届の違いを知りたい人
目次
早期発見を目指すなら、警察に行方不明者を提出し、その上で探偵にも依頼するのがおすすめ
家出や失踪者を早期発見するなら、探偵警察の両者を上手に使うことをお勧めします。
警察に相談しても、緊急性が無いと判断されれば捜索されずに時間だけが過ぎていく可能性があります。早く解決したいという人は、探偵に依頼するほうがよいでしょう。
警察と探偵のどちらかを選ぶのもよいですが、早期発見を目指すなら、警察に行方不明者を提出し、その上で探偵にも依頼するのがおすすめです。警察と探偵の両方のメリットを使った捜索ができます。
この記事で探偵と警察両者の違いと、メリット、デメリットを詳しく紹介していきます。
警察に相談するメリット・デメリット
警察に相談するときのメリットとデメリットを見ていきましょう。
事件や事故が起これば、まず警察を呼ぶことを思いつく人は多いものです。家出人(失踪者)捜索を警察に任せれば、全て安心・・・と言えるのでしょうか。
警察に捜索してもらう前に、警察に相談するメリットとデメリットを確認しておきましょう。
警察に相談するメリット・基本的には費用0円!
警察に相談するメリットは、費用がかからないということです。警察に相談して、捜索をしてもらっても費用は一切かかりません。費用の心配をすることなく相談できるというメリットがあります。
全国範囲で捜索してもらえて無料というのは、警察に相談する大きなメリットです。
家出人(失踪者)が山で行方不明になった場合には費用がかかる可能性があるでしょう。山での捜索は、まずは警察などの公的機関が捜索を行います。このときには無料で捜索を行ってもらえますが、ここで見つからない場合は、民間の機関に依頼することとなり有料となってしまいます。
捜索状況や地方自治体などによって対応が異なるため、費用の有無は場合によります。山での捜索には費用がかかる可能性があると思っておきましょう。
事案によっては探してもらえない!?警察に依頼するデメリット
警察に相談しても、場合によっては捜索を開始してもらえない可能性があります。事案の緊急性によって、捜索が開始されるかが異なるのです。
上記の画像、警察庁によると、毎年の行方不明者は約8万人います。これほど多くの行方不明者がいると全ての事案を調べ上げることはできず、緊急性を考えて捜索を行うことになってしまうのでしょう。
警察に捜索をしてほしくても、緊急性が無いと判断されれば、捜索を開始してもらえず、探すことができないというケースは少なくありません。警察に相談したからといって、必ずしも捜索をしてもらえるとは限らないということを覚えておきましょう。
警察に「行方不明者届」を出すとどうなる?
家出人(失踪者)の捜索を警察に相談する場合は「行方不明者届」を提出します。しかし緊急性がなければ捜索されないのに、「行方不明者届」を提出する必要はあるの?と思いませんか。しかし「行方不明者届」を提出すると、警察が情報を提供してくれる可能性があります。
警察に「行方不明者届」を提出することで、全国の警察に行方不明者としてデータが行き届き、どこかで家出・失踪した家族と警察が接触することがあれば、そこから情報が得られるのです。
自分で探しているときに会社などで情報を集めようとしても、個人情報保護の問題で情報を得られない場合があります。そのようなときに、警察が「行方不明者届」を提出していることを会社に証明してくれれば、情報を集めやすくなるでしょう。
「行方不明者届」を提出しても、警察が捜索してくれないから意味がないと諦めず、情報収集の一環として警察に「行方不明者届」を提出することが家出人、失踪者発見へ繋がる解決への糸口となります。
警察への届出(行方不明者届の重要性)
家出人の捜索を始める前に、必ず警察へ「行方不明者届」を届ける上で大切な目的は、家出人に自殺の恐れがあったり、事件に巻き込まれたりしないうちに、家出人を早期発見、保護することなのです。
- 警察では、家出人を早期発見する為に、行方不明者届を受けた全ての家出人について、警察本部にコンピューター登録します。
- 家出の原因などから判断して、自殺の恐れや事件・事故に巻き込まれている恐れのある家出人などは、コンピューター登録以外にも個別に捜索の手配を行います。
家出人に関しては警察官が日常に行う(警ら、巡回連絡、少年補導、交通取り締まり)犯罪捜査その他の活動の中で発見された場合のみ、(保護及び、家族に連絡をしてくれる程度に留まり)特に積極的に捜索活動は行えないのが現状です。
警察は緊急性がなければ民事不介入?
家出人や失踪者に対して、事件性があれば警察は動き出しますが、事件性がなければ特に力を入れて探しません。行方不明者届をだしても、失踪人を職務質問をしても保護する権利はなく、民事不介入できないのが現状です。
成人している家出人で健康状態も良く、事件・事故に関係なく、自らの意思で行動していることが確認された場合などは、意思に反してまで保護はできません。警察が、家出人に対して、家族に連絡をしてと説得しても応じなければ強制はできないなで覚えておきましょう。
しかし「行方不明者届」を出していることにより、警察の説得に応じなくその場から、立ち去っても後日、その時の場所、状態、状況などを教えてもらえるため、先述したように『今後の調査に有力な情報』にとなります。
家出や失踪者に対して警察に行方不明者届ができる人
警察に行方不明者届の届け出ができる人は下記になります。
- 保護者
- 配偶者
- その他の親族
- 家出人を監護している人
上記のどれにも当てはまらない場合は、警察への相談が必要です。
行方不明者届の届け出はどこの警察に?
行方不明者届の届け出は、家出人の保護者などの住居地を管轄する警察署、家出人が家出をしたときの住所地を管轄する警察署です。また家出人が行方不明になった場合は、行方不明になった場所を管轄する警察署および、それぞれの交番・駐在所になります。
探偵に依頼するメリット・デメリット
探偵に依頼する場合には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
探偵に依頼するのは、敷居が高い気がする人もいますが、探偵に依頼するからこそのメリットがあります。家出人(失踪者)の捜索をするプロである探偵に依頼する場合のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
積極的に探してもらえる!探偵に依頼するメリット
探偵に依頼すると、必ず捜索をしてもらえます。家出人(失踪者)がどのような理由からいなくなったとしても、その理由に関わらず捜索をすぐに開始してもらえるのです。
警察は、緊急性がある事案でなければ捜索してもらえません。家出人(失踪者)をすぐに捜索してもらいたいなら、警察へ依頼するよりも探偵に依頼したほうがよいでしょう。
手がかりが少なくても、捜索を開始してもらえるというメリットもあるため、まずは探偵に相談してみるのがおすすめです。
探偵に依頼するデメリット・費用がかかる
探偵に依頼すると、費用がかかります。警察のように費用が一切かからないということはないため、かかる費用によっては予算に合わずに、探偵に依頼できないことが考えられるでしょう。
探偵依頼にかかる費用は高いというイメージがある人は多いですが、予算に応じた捜索を行ってもらえます。予算を伝えた上で捜索内容を決めることが可能です。
手がかりが少ないなど捜索が難しい事案であるほど、時間や人件費がかかり、費用がかさむ傾向があります。予算を考えた上で、探偵に相談をし、見積もりを出してもらうとよいでしょう。
警察が積極的に捜索をする事案とは?
警察は、緊急性の有無によって捜索を開始するかどうかが決まります。
- 精神疾患のある人が失踪した場合
- 事故や災害に巻き込まれた可能性がある場合
- 誘拐などの事件性がある場合
- 家出人(失踪者)が自殺する可能性がある場合
- 未成年が失踪した場合
- 家出人(失踪者)が事件を起こす可能性がある場合
このような場合は、緊急性があるとして捜索をすぐに開始してもらえることが多いです。家出人(失踪者)や周りの人の命に危険がある場合には、緊急性があると考えられています。
家出人(失踪者)が自らの意思で失踪したと思われる場合、日常的に家出しする人の失踪などは、緊急性がないと判断される可能性が高いです。
基本的には家出人(失踪者)の命、その失踪に伴って周りの人の命に危険がある場合には、緊急性が高いとされ、捜索を開始してもらいやすいでしょう。
警察に依頼するときに必要な「行方不明者届」を詳しく解説!
警察に捜索を依頼したいときには、行方不明者届を提出する必要があります。ここからは、行方不明者届の提出方法など行方不明者届について詳しく見ていきましょう。
行方不明者届を提出できる人は限られている
行方不明者届は、どんな人でも提出できるものではありません。基本的には家出人(失踪者)と関係のある人が提出可能です。
- 親権者
- 配偶者
- 後見人
- 監護者
- 親族
- 行方不明者の福祉に関係する人
- 同居人
- 雇用主
- 恋人
このように行方不明者・家出人(失踪者)と関係がある人のみが行方不明者届を提出できます。
行方不明者届を提出するのは警察署
行方不明者届を提出するのは、依頼者の住む場所にある警察署、家出人(失踪者)が住んでいた場所にある警察署、家出人(失踪者)が失踪した場所にある警察署です。依頼者や家出人(失踪者)に関係する管轄地域の警察署でなければ行方不明者届を提出できません。
行方不明者届を提出する際には、家出人(失踪者)に関するできる限り詳しい情報と依頼者の身分証明書が必要です。
行方不明者届には有効期限があります。有効期限が近づくと、警察から連絡があるので現状を伝えましょう。まだ見つかっていなければ、有効期限が延長されるため、行方不明者届は、実質的には家出人(失踪者)が見つかるまでの有効期限と考えてよいでしょう。
「捜索願不受理届」が提出されている時は捜索されない
捜索願不受理届や行方不明者届不受理届という名称の正式な書類はありません。
家出人(失踪者)本人が、行方不明者届(旧捜索願不受理届)を提出している場合は捜索願を提出しようとしても、受理してもらえないことがあります。
捜索願不受理届とは、家出人(失踪者)が捜索をしてほしくないと意思表示をするもので、DVの被害者やストーカー被害者など身を隠している人が利用することがあります。
捜索願不受理届が提出されている場合には、捜索願を提出できません。警察に捜索を依頼することはできないと思っておきましょう。
行方不明者届「旧捜索願」と「失踪届」の違いは?どちらを提出すればいい?
警察に提出する届には、行方不明者届(旧捜索願)と失踪届という家出人(失踪者)に関する届があります。どのような違いがあるのか分からないという人も多いのではないでしょうか。
行方不明者届は、警察に家出人(失踪者)を探してもらいたいという届です。失踪届は、家出人(失踪者)がもう戻らないとして、死亡した扱いにしてほしいという届となっています。
似た名前をしていますが、その内容は反対です。失踪届は、失踪宣告を受けなければ提出できません。
不在者(従来の住所又は居所を去り,容易に戻る見込みのない者)につき,その生死が7年間明らかでないとき(普通失踪),又は戦争,船舶の沈没,震災などの死亡の原因となる危難に遭遇しその危難が去った後その生死が1年間明らかでないとき(危難失踪)は,家庭裁判所は,申立てにより,失踪宣告をすることができます。(参照:裁判所)
この2つのうちのどちらかの条件を満たすときに失踪宣告を受けられ、役所に失踪届を提出できます。失踪届を提出すると、保険金を受け取れるなどの家出人(失踪者)が亡くなったときと同等のことが可能となるのです。
行方不明者届(旧捜索願)を提出するメリット・デメリットとは?
行方不明者届(旧捜索願)を提出するとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。行方不明者届(旧捜索願)を提出するのにデメリットは無さそうですが、意外なデメリットがあります。
【メリット】行方不明者届(旧捜索願)を提出することで発見されることもある
行方不明者届(旧捜索願)を提出し、捜索が開始されれば、早期発見に繋がる可能性があります。
令和元年の警察庁のデータによると、行方不明者届(旧捜索願)が提出された約8万4千人のうち約7万1千人が発見されているのです。しかも行方不明者届(旧捜索願)提出から7日以内に見つかっている人が約5万8千人と、ほとんどの人が早期に発見されています。
行方不明者届(旧捜索願)を提出し、捜索してもらえれば、家出人(失踪者)が早く見つかる可能性があるため、まずは行方不明者届(旧捜索願)を提出するとよいでしょう。
【デメリット】行方不明者届(旧捜索願)を提出したことが知人に知られる可能性がある
行方不明者届(旧捜索願)を提出して、捜索が始まると、周りの人への捜索が行われることがあり、行方不明者届(旧捜索願)の提出を知られてしまう可能性があります。周りの人に行方不明者届(旧捜索願)の提出を知られたくない場合には、捜索願の提出には慎重になりましょう。
早期発見を目指すなら、警察に行方不明者届(旧捜索願)を提出し、その上で探偵にも依頼するのがおすすめ
今回は、家出人(失踪者)を探すときに警察、探偵に依頼する場合のメリット・デメリットを解説しました。
警察に相談しても、緊急性が無いと判断されれば捜索されずに時間だけが過ぎていく可能性があります。早く解決したいという人は、探偵に依頼するほうがよいでしょう。
警察と探偵のどちらかを選ぶのもよいですが、早期発見を目指すなら、警察に行方不明者届(旧捜索願)を提出し、その上で探偵にも依頼するのがよいでしょう。警察と探偵の両方のメリットを使った捜索ができます。
予算に合わせた依頼もできるので、一度探偵に相談してみてはいかがでしょうか。
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