昨年12月、「ストーカー規制法」が改正された。SNS上の「つきまとい」を禁止するなど規制の範囲が広がったが、同法が規制するつきまといは恋愛感情を前提としたもの。県警は、動機に関係なくつきまとい行為の規制を強化しようと、県迷惑行為防止条例の改正を検討している。
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県迷惑行為防止条例改正検討
「やり直してくれ」「返事してくれ」今年、10代の女子学生のスマートフォンに、こうしたSNSのメッセージが23件連続して送られてきた。埼玉県警子ども女性安全対策課によると、送ったのは元交際相手の20代のアルバイト男性。女子学生は県警に不安を訴え、埼玉県警は、男性に書面でストーカー規制法違反に当たると警告。男性は、「気持ちがわかった。もうつきまといません」などと話したという。こうしたSNS上のメッセージの連続送信は、昨年の法改正で取り締まりの対象になった。埼玉県内では、今年1~5月、逮捕が2件、書面警告が6件あったという。
恋愛感情以外も対応
ただ、同法が規制するつきまとい行為は「恋愛感情その他の好意の感情またはそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」のものと定められている。一方で、これ以上の目的のつきまといは県迷惑行為防止条例が規制しているが、SNS上は対象にしていない。恋愛感情などが目的ではないケースも増えている。同課によると、近隣トラブルやいたずら目的の嫌がらせなどが該当し、昨年は2012年の約2.5倍の相談があった。
恋愛感情によらないSNS上のつきまといの相談件数(埼玉県警まとめ)
2012年 | 21件 |
2013年 | 33件 |
2014年 | 47件 |
2015年 | 46件 |
2016年 | 50件 |
罰則と目的
埼玉県警は「動機にかかわらず被害者の心情は同じ」として、改正法同様に対象を広げ、罰則も強化した条例改正の準備を進めている。例えば近隣トラブルが原因でSNS上のつきまといがあった場合、内容に関わらず、連続送信の事実自体を条例違反の行為として取り締まれるようになるという。県警の案では、この行為の罰則は「1年以上の懲役または100万円以下の罰金」となる。埼玉県警は7月下旬まで県民から募った改正に対する意見も参考に、今後は9月の県議会への改正条例案提出を目指し、準備を進める。
探偵・興信所によるストーカー被害相談
探偵興信所・日東探偵社にストーカー対策を依頼した場合は、ストーカー被害の実態を調査し、その結果を報告書作成してお渡しています。報告書を最寄りの警察に届けることでストーカー行為に対して対処してもらうことが出来ます。警察に相談しても動いてくれないなど多くの相談があります。警察を動かすには、こうした探偵興信所に協力を得ることも大きな被害を事前に止める対策になるのです。
