子作り促され離婚 

米国に住む日本人女性(51)は11年前、未婚で出産した。昔は子どもが苦手だったのに、40歳を目前にしたある日突然、子どもが欲しいと思った。年齢が高くなると妊娠が難しくなるため、タイムリミットが迫っている、と感じた。急な気持ちの変化を「子宮から指令を受けたみたいだった」と振り返る。

家族って

女性は以前、日本で結婚したことがあった。元夫は優しい人だったが、必死で何かを追い求めることがなく、「父親」としてのイメージできなかった。出産すれば、フリーランスの仕事は辞めなければいけないとも感じた。将来、「子どものせいでやりたいことができなかった」と不満を持つのは避けたかった。しかし、元夫の実家からは、「妊娠しやすくなる」食品などが送られてきた。子どもを欲しがっていなかった元夫も、「家の為にも、子どもを作っておいた方がいいんじゃない?」と言うようになった。価値観のずれから関係は冷め、離婚して渡米した。40歳を前に子どもが欲しくなっても、そのために結婚しようとは思わなかった。夫にイライラする女友達を見ていて、「一人の方が安定した気持ちで子どもを育てられるのでは」と思った。以前の結婚で、結婚は自分に向いていない、と感じた。

タイムリミット考え 選択肢に

日本では、未婚で妊娠すると「産めない」と考える人が多い。2016年に国内で生まれた97万6978人のうち、婚姻関係にない男女の間に生まれた「婚外子」は2万2402人。全体の2.3%にすぎない。フランスやスウェーデンでは子どもの半数が非婚カップル間に生まれる。ただ、日本でも、非婚で産み育てることを決めた上で妊娠・出産する人もいる。日本では非婚者は精子提供を受けられないため、恋愛関係にある男性に相談したり、海外の精子バンクを利用したりといった方法で目指す人が多い。

娘に「家族の形いろいろ

同ネットを主宰するTさん(48)も11歳の女の子を育てる選択的シングルマザー。結婚願望がなかったわけではないが、離婚後も仲の良かった両親を見ていたため、法的な「家族」にあまり意味を感じていなかった。30代前半の頃に付き合っていた男性は長男で、結婚したら東京を離れて彼の実家に入らなければいけなかった。彼のことは大好きで子どもも欲しいと思っていたが、Tさんには、起業したばかりの仕事があり、悩んだ。結婚や出産について何度も話し合った。2年後、結婚せずに子どもを持とうと2人で決めた。Tさんは「長い間考え、行ったり来たりしながらの決断だった」と振り返る。「うちはママとパパは別で暮らしているけど、おばあちゃんは近くにいるよね。いろんなおうちがある。娘には幼い頃から、家族にはいろいろな形があると伝えてきた。Tさんは、「家族構成と子どもの幸せって、関係あるのでしょうか?」と話す。子どもを持つことはどの方法が正しいのか。正確はない気がします。それでも、世間から批判されないよう気負ってしまう部分がある。旅行に連れて行くことや、お弁当作りにはつい力を入れてしまう。おやつも手作りしているという。

 

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