改正個人情報保護法・保護の対象が広がったの?

改正個人情報とは、昨年9月に成立し、要配慮個人情報、匿名加工情報といった新たな規定が盛り込まれた。
また、省庁ごとに分かれていた監督権限を集約する個人情報保護委員会が今月1日に発足した。
今後、政令・規則を制定し、2年以内に改正法が全面施行される。

個人情報とは?

《「個人情報の保護に関する法律」の通称》個人情報の適切な取り扱いと保護について定めた法律。平成15年(2003)に成立、2年の準備期間を経て平成17年(2005)に民間も含め全面施行。高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大したことを背景に、個人情報の有用性に配慮しながら、個人の権利利益を保護することを目的とする。氏名、住所、生年月日などの個人に関する情報を適正に扱い、個人の利益や権利を保護することを、国や地方自治体、事業者などに義務付けている。

個人情報保護法では

以前から顔の画像も「個人情報」とされていたが、画像から得られる顔の特徴をコンピューター用にデータ化した「顔認証データ」は、明確に規定されていなかった。国の情報通信研究機関が2014年、JR大阪駅の駅ビルにカメラ92台を設け、利用者の流れを撮影、分析する実験を計画した。災害時の避難誘導に活用することが目的だったが、「承諾なしに個人を追跡して撮影するのはプライバシー侵害」などと批判が上がり、断念。

混乱を避ける為、改正法では

「個人識別符号」という新しい区分が設けられた。顔認証データは運転免許証の番号やマイナンバーなどとともに個人情報と明示された。利用目的の説明や、目的外に利用する際は本人の同意が必要となった。個人情報保護法に詳しい弁護士は「データを収集する映像を撮る場合は、撮影中であることを明らかにし、システムへのアクセスも警備担当者などに限定すべき」と話す。

更に改正法では

より慎重な扱いが必要な「要配慮個人情報」も新設。人権や信条、病歴などだ。不当な差別や偏見を生みかねないとして、本人の承諾なく集めたり使ったりするのを禁じた。病状、治療法、薬・・・・。

探偵調査業と個人情報

そもそも探偵業務とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行いその調査の結果を当該依頼者に報告する。聞き込みをする際、基本的には、○○探偵社です。「○○様から依頼を受けたので、これからあなたの身辺・経歴を調査しますのでご了承ください」などと調査対象者に通知して同意を得るわけにはいきません。はいそうですかなんて簡単に承諾得て回答しないでしょう。

「興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針」を定め、探偵業者の救済を図りました。
以下が個人情報保護法第18条の「利用目的通知」を除外する特例の要約です。

・「対象者が依頼者の配偶者(婚姻の届け出のない事実婚を含む)
で、民法752条の義務その他法令上の義務の履行確保に必要な調査の時」
→可能になった「浮気調査」「不倫調査」「行動調査」「素行調査」「尾行調査」「張り込み調査」

・「対象者が依頼者の親権に服する子で、民法820条の権利その他法令上の権利、義務の履行に必要な調査の時」
→可能になった「家出人捜索」「イジメ調査」「人探し・人捜し」

・「対象者が依頼者の法律行為の相手方で、法律行為の判断に必要な調査の時」
→可能になった「素行調査」「結婚調査」「身元調査」「経歴調査」「信用調査」「家出人捜索」

・「依頼者が犯罪その他不正な行為の被害を受け、被害防止に必要な調査の時」
→可能になった「ストーカー調査」「素行調査」「犯罪調査」

晴れて警察庁のお墨付きを得て、
従来通りの探偵調査のすべての業務が個人情報保護法の利用目的通知の規制にかかわりなく行えるようになったのです。

探偵業者は半年間に5000件以上もの個人情報を取り扱いませんから、厳密な意味での個人情報取扱事業者ではありませんが、改正法では個人情報保護法やその施行法が規定する内容を無視するわけにもいかないのです。

 

 

 

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